リフレクション実践会でお話しました
先日、ナカシマさんのリフレクション実践会でお話する機会を頂きました。主に最近、企業の若手人材育成領域で主要トピックになることが多い「経験学習」がメインテーマでした。
「経験学習」はシンプルで分かりやすく、かつ実体験と照らし合わせても納得性が高いため最近流行っているのですが、実はあまり上手に使いこなしている所は無いと思っています。今回の勉強会については、このあたりの「最近の経験学習を取り巻く問題意識」についてお話させて頂きました。
僕が思う、経験学習に関する問題意識は「経験学習のサイクルを回すこと=経験学習」になってしまっているということです。。経験学習サイクルは、実践⇒内省⇒概念化⇒再挑戦のサイクルですが、実はサイクルの根底には「思い」と「つながり」があります。この「思い」と「つながり」の深さこそが、経験から学べる力を規定するのです。
だから「思い」と「つながり」が無いと、いくら経験学習サイクルを回しても、経験から学ぶことはできません(経験学習サイクルの空回り)
そして、ほとんどの企業はこの「思い」と「つながり」に対してケアができていないのが実情です。だから経験学習サイクルはこのままだと一過性のブームで終わると思っています。
ではどうすればいいのか、それは「思い」と「つながり」を育む支援をすることです。ここでの「思い」とは、自分の目標やビジョンのことです。そして「つながり」というのは人との関係性です。こう書いてしまうと当たり前のようかに思えますが、実際のところ、本当のその通りだと思います。得てして育て上手な人は、特別なことをやっているというよりも、やるべきことをきちんとやっている人です。
僕の願いは経験学習が流行ることではなく、このムーブメントを通じて、育成や人の成長が真っ当な世界観のもとで実現していくことです。もうしばらくは掛かると思いますが、粘り強く取り組んでいきたいと思います。