『なぜ人と組織は変われないのか』著者ロバート・キーガン氏来日講演

今日は『なぜ人と組織は変われないのか』著者ロバート・キーガン氏来日講演のため六本木アカデミーヒルズに行ってきました。

 

実際のロバート・キーガン教授はフランクそうで、とてもハーバード大学の教育学の教授とは思えず、親しみやすそうな方に見えました。最後に免疫マップの実践事例として挙げていたご自身のダイエットのお話も印象的でした。

 

さて、講演自体は、書籍の内容を中心にしつつ行間を補うような内容でした。今回はその中から、特に印象に残った部分をご紹介したいと思います。

 

  • やりたいと考えていることと、実際に行動に移すことには大きな違いがある。ほとんどの場合は、やりたいと考えていても行動ができない
  • 典型的な誤ったアプローチは、目標達成を阻害する行動の改善・修正を行うこと。それはアクセルとブレーキを同時に踏んでいるようなもの
  • 仕事上などで関連のあるメンバー間の免疫マップを同時に見ていくとお互いに共謀し合っていることがわかる
  • 隠れたコミットメントを扱う際には強い感情が出るケースもある
  • 阻害行動が自分にもたらしている利点、阻害行動から自分が得ているものを理解しないと変革は難しい
  • 変わろうと思わなくていい、まずちょっとやってみる
  • 免疫マップでの変化は、新しい行動・スキルではなく、思考を変えなければならないことに気づくと起こる
  • 適応型の課題を解決するには、物の考え方・器を拡大しなければならない
  • マインドセットは一晩では変えられない。本当に変化が定着するまでには3ヶ月〜4ヶ月はかかる
  • 組織の変化は、まず組織が持つ思い込み(例:誰も助けてくれない)を組織全体で共有し、さらに危機が訪れた際に、思い込みからの行動ではない行動を取り、思い込みを覆した時に起こる

今日の講演を経て、免疫マップへの理解が更に深まりました。久しぶりにもう一度読み直して、質の高い実践に活かしていこうと思います。

なぜ人と組織は変われないのか――ハーバード流 自己変革の理論と実践

なぜ人と組織は変われないのか――ハーバード流 自己変革の理論と実践

 

 

自分の教科書をつくる読書会 ♯004『世界でいちばん大切にしたい会社』を開催しました

先日、自分の教科書をつくる読書会 ♯004『世界でいちばん大切にしたい会社』を開催しました。

 

なお、資料はこちらです。

 

今回の読書会は、本の内容理解もさることながら、「本書の内容にあるような企業を増やしていくために自分たちにできることは何なのか?」という観点での議論が中心の展開となりました。

 

その結果、僕自身においても、これまでは曖昧であったやるべきことが見えてきました。それは「リーダーの内面的発達を支援する」というテーマです。ここで言うリーダーというのはまだ厳密な定義がある訳ではありません。強いて言うなら、舵を取って自分の人生を生きることを選択している人、という感じでしょうか。

 

そして、カギになるのが内面的な発達です。最近いろいろと研究をしているのですが、見えてきたこととしては、内面的な発達による、エゴ(自己中心性)の減少、更にその結果としての視座や視野の拡大があってこそ、本書にあるような会社の創造・マネジメントができるからです。

 

いくら経営手法や変革手法を学んでも、内面的発達が求められているレベルに達していなければ、どこかで限界が訪れます。

 

だから、一見遠回りに見えても、人の内面部分を発達させていくことがカギになるのです。

 

このテーマを軸に据えて、自分自身の活動を再度見直してみたいと思います。

週刊読書レビュー~2014年5月2週~

今日はいつもと趣向を変えて、読書レビューです。以前やっていた週刊読書レビューを復活させてみました。今週は2冊ご紹介してみたいと思います。

 

愛と癒しのコミュニオン (文春新書 (047))

愛と癒しのコミュニオン (文春新書 (047))

 

 最近、人とのつながりを深めるために、傾聴を改めて勉強しようと思っています。そんな中で手に取ったのがこの本です。新書ながらとても内容の濃い本で、傾聴のためのマインド、エッセンスがふんだんに盛り込まれています。傾聴のマインド部分について言及している本は、あまり多くないので、貴重な1冊だと思います。

 

成功はすべてコンセプトから始まる

成功はすべてコンセプトから始まる

 

 製品開発プロセスの中で、コンセプト創造についてきちんと触れられている本はあまり多くありません。(もし良い本があったらぜひ教えてください!)本書はその中でもコンセプト創造に的を絞っている良書です。ただのアイディア発想に終わらず、戦略コンサルタントとしてのバックグラウンドを生かした、勝てるかどうかという観点も盛り込まれており、実務での実践イメージが湧きやすかったです。そのまま使えそうな部分がいくつもありました。

 

またこうして時々書評もやっていきたいと思います。よろしくお願いします。

才能を多面的に観察すると見えてくるもの

今日はストレングスファインダーの勉強会に出席しました。何度かストレングスファインダーの勉強会には参加していますが、その中でもユニークな体験があったのでシェアしてみたいと思います。

 

通常、ストレングスファインダーというのは、自分の強みの源泉となる才能を理解するために使われます。もちろんこの使い方が正当なものです。

 

しかし、今日はワーク中の対話の中で「もしこの才能が封じられるとどうなるか?」という観点にて考えを深めてみました。

 

すると、結構なストレス状態に置かれることが分かりました。実際にやって頂くと体感できるのですが、イライラする、戸惑うなど、感情レベルでの反応が出ます。実際には、才能を使わなくても、成果を出すことは出来るため思い込みに過ぎないのですが、それが分かっていても、自分の中では「利き手ではない手で仕事をしている」ような感覚になるのです。

 

つまり、何が言いたいかというと、才能を見ていくことによって、自分の持つ思い込みについても理解を深めることができるということです。

 

大抵、思い込みを見ていく際には、自分のイヤな面や失敗、違和感などを題材にするので、心理的な抵抗が起こるのですが、これは才能という一見プラスの材料を元に扱っていくので、抵抗を押さえやすいです。

 

また、思い込みは才能の組み合わせで決まってくるため、異なる組み合わせ同士でワークをやると「そんな思い込みを持っているのは実は自分だけ」という気づきに繋がりやすいのです。

 

才能はある意味自分を示す際立った個性であるので、色々な角度で観察していくことで多面的な自己理解に繋がるのかもしれません。

戦略思考を活用するための肝を学ぶ

今日はKITの企業戦略要論の2回目の授業でした。実際にケースを解きながら、戦略を考える際に押さえなければならないポイントについての理解を深めることができました。

 

以下簡単ではありますが授業からの気づきの記録です。

  • 「付加価値があるから高い」は何の戦略でもない。「なぜ高くても売れるのか、儲かるのか」について、価格以外に「練り」の要素を付けることが大切
  • 戦略思考力をつけるためには、戦略を考えるのがうまい企業を題材に、なぜその戦略をとっているのかを考えると効果的
  • 値段の差が無い商品は、結果として消費スタイルで選ばれることもある
  • コンセプトを前提にした上であらゆる打ち手を検討していかないと、市場の動きに反応的になり、特色が無くなる

今日学んだことのいくつは、すぐに試せる状況にあるので、早速明日から使っていきます。集中的に学ぶのも良いですが、こうやって日常業務の合間に少しずつ学んでいくのも、反動無く頭の動かし方を徐々にシフトさせていくという意味では効果的ですね。

実践知を生むための頭の動かし方

今日はこの本を読んでいました。

パターン・ランゲージ: 創造的な未来をつくるための言語 (リアリティ・プラス)

パターン・ランゲージ: 創造的な未来をつくるための言語 (リアリティ・プラス)

 

問題意識として、ワークショップなどおいて、学びからアクションプランを創ったとしても、なかなか行動に移せない際、何かアクションプランの立て方を工夫することで解消できないかというものがありました。

 

本書のコアアイディアである「パターン・ランゲージ」は問題発見や解決のコツを形式知化したもので、状況・問題・解決策の3点セットを指します。

 

ただ、これだけだと場当たり的なノウハウに陥ってしまう可能性もあるので、少し自分なりにアレンジしてみました。それが以下の図に示した「プラクティス・ランゲージ」です。

 

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状況・問題・解決策に加え、問題の原因、意図を追加しました。

 

まず、意図を追加したのは、問題をより適切に把握するため、解決策が意図通りになるかを検証するためです。原因を追加した理由も同じく、適切な解決策を考えるためです。原因が抜けると場当たり的な解決策となる可能性が高まってしまうので、それを回避するために追加しています。

 

人間の思考として、日常的にいきなりアクションが思いつくのではなく、あくまで状況から引き起こされる問題の解決をいかに行うか?という頭の動かし方をすると思うので、いきなりアクションに行ってしまうよりは実生活で使いやすいかなと思っています。

 

もしよろしければ活用してみてください。

ポスト・ビジョナリーカンパニーとは?

今週の土曜日に行う読書会に先駆けて「世界でいちばん大切にしたい会社」を読みました。自分が扱うということもあり、多少のバイアスは入っているとは思いますが、とても良い本でした。直感で選んだが、その選択は間違いでは無かったです。

 

本書は業績を上げていることはもちろんのこと、社会的にもプラスのインパクトをもたらしている企業(=コンシャス・カンパニー)が行っていることに注目した本です。

 

本書の中でも触れられているが、この本を読むと、いくつかのビジョナリー・カンパニーがなぜリーマンショックに耐えられなかったか、また、コンシャス・カンパニーがなぜリーマンショックを乗り越えることができたかがよく分かります。

 

以下、いくつか感銘を受けたフレーズを抜粋してみます。

 

  • 人々が経験しなければならない最も長い旅は、頭と心の間の18インチ(48センチ)なのである
  • 企業は人々を「資源(リソース)」ではなく、「源(ソース)」と見なければならない
  • 偉大なマーケティングとは、自分にとって最も重要な、人生にとってプラスとなるニーズは何かを顧客に理解してもらい(その二ーズにははっきりとは気づいていなくてもよい)それを満たすことで彼らの人生を幸せにすることだ
  • 最高の力とは、正義が要求し実現する愛であり、最高の正義とは、愛を否定するあらゆるものを正す力なのです
  • 自分の感情や価値観、願望、理想に対する自覚が欠けていると、自分がしていることの理由を分からないままに、衝動や願望に従って生きることになる。自己認識力を育てることは、生涯続く継続的なプロセスだ
  • 私たちは意識的に人生を充実させる感情を養うとともに、人生を味気なくする感情については、それに気づいた時に中立化する方法を学ぶ必要がある。これこそが「自己マスタリー」と「情緒的知能」の本質である
  • コンシャス・カンパニーは、恐怖を取り除こうと努力する。人も会社もこの感情があるために潜在力をフルに生かしきれていないからだ。恐れは創造性にとって特に致命的だ
  • コンシャス・カンパニーは従来型の企業よりもはるかに生産性が高いが、それは恐怖とインセンティブでイライラし、プレッシャーをかけられた社員から搾り取られた類の生産性ではない。人々が完全に集中して優れた製品やサービスを創りだし、イノベーションを起こし、自分のしていることを愛している時に得られる生産性なのだ
  • 企業は利益を求める以外の目的があって初めて挑戦することができるのだ

 

本を読んでみれば分かりますが、コンシャス・カンパニーを創るのは努力だけではどうにもなりません。いくらコンシャス・カンパニーを目指そうとしても、率いるリーダーやメンバーの意識レベルが高くないと、ダークサイドに落ちてしまい、並の企業になってしまいます。

 

コンシャス・カンパニーを創る上でのカギは、メンバーの意識の発達なのです。

 

僕がこれまで目指してきたことの総括、そしてこれから目指そうとすることの羅針盤となる本でした。この記事にピンと来た方にはぜひ手に取ってもらいたい一冊です。

 

 

世界でいちばん大切にしたい会社 コンシャス・カンパニー
 

 

ブログを書くメリット

ブログを書いていると、思いも掛けないメリットがあったりします。ということで、今日は実際に起こった事例を元に、ブログを書くメリットについて触れてみたいと思います。

 

で、実際に起こったことですが、先日ある方からインタビューの依頼を受けました。その方とは面識が無かったのですが、僕のブログを読んでくださり、内容に共感頂いたことからインタビューをしたいということでした。

 

自分としては、全く予想していなかったことで、大変嬉しいお話だったので、すぐにインタビューを受けることにしました。

 

そして先日、インタビューを記録した原稿を頂きました。正直、インタビュー中は思いのままにしゃべったので、うまくまとまるか不安だったのですが、想定以上に上手にまとめてくださっていて、一つも修正を入れることなく、掲載をお願いしました。

 

僕はそこそここだわりがある方なので、こういう類のものはかなり見直す方なのですが、今回は全く手を入れる余地がありませんでした。むしろ、言葉にしていない意図までも汲んでくださっていました。

 

これも普段からブログを書いていることによるメリットの一つかもしれません。そもそも日常的に感じる問題意識を元にブログを書いているので、お会いする前から、自分のことを知って頂いた上でインタビューができたからです。

 

インタビューについては、正式に公開されたら、改めてご紹介します。

 

ブログを書いていると、こんなことも起こるのですね。

居場所が変わると見方が変わる

今週はこれまでとワークスタイル(外勤中心→内勤中心)を変えてみました。最初はどうということは無いと思っていたのですが、いざ変えてみると想像以上に変化がありました。

 

いくつか挙げるとすると…、

  • じっくり仕事ができるかと思ったが意外とそうではない
  • それは、案件相談や質問などの対応が発生するから(1日の中で合計2時間程度は取られる)
  • ちゃんとしたアウトプットを作るには一定のインプットが必要だが、ちゃんとインプットするにも時間と集中力が必要
  • 営業的な感覚は油断するとあっという間に失われそう

こんな所です。連休前の今週に試すことができて良かったです。そうでなければ来週一週間を棒に振るところだったかもしれません。

 

あと、営業的感覚はずっと持っておきたいと改めて思いました。できれば週に1回、最低でも2週に1回ぐらいはお客様と向き合う機会を持とうと思います。

 

もう少し今の環境に馴染むには試行錯誤が必要かもしれないですが、できるだけ早くパフォーマンスが発揮できる環境を自ら創っていきたいと思います。

組織変革の際に必要な心構え

ここ数日、インテグラル理論の研究をしています。と言っても本を読んでいるだけなのですが、それでも発見がたくさんあります。今日は研究の中での気づきについて紹介します。

 

気づきとは、組織変革の際に必要な心構えです。早速ですが引用です。

 

共同体へのアプローチにおいて重要なのは、その行動論理を変化させたり、進化させたりすることではなく、それぞれの行動論理が健全なものになるよう支援することである(『インテグラル理論入門Ⅱ』より)

 

少し補足をします。

「共同体」については、チームや組織と置き換えてしまって問題ありません。また、 「行動論理」とは、チームや組織が動くメカニズムのようなものという意味合いです。論理とありますが、感情的なものも含まれると思います。

 

この引用文のポイントは「変化させたり、進化させたりすることではなく、健全なものになるよう支援する」です。

 

 マネジャーやコンサルタントでよくありがちななのは、現状のチームや組織を「悪いもの」と捉え、「改善する対象」として見立ててしまうことです。

 

しかし、この見立てをしてしまうと、大抵の場合うまく行きません。それは悪いものとして捉えられている側が、感情的な反発を意識的・無意識的に起こすからです。

 

だから「変えよう」として関わるのではなく「変わる支援をする」という姿勢で、関わることが望ましいのです。

 

ただ、これは単なる自発性に任せれば良いという話でもありません。ここでのカギは「健全」の捉え方です。

 

例えば、その組織の中だけで見れば「健全」に見えるかもしれないけれど、競合他社から見た場合、業界全体で見た場合、ひいては社会全体で見た場合にも同じく「健全」と言えるのかは別だというケースは往々にしてあると思います。

 

ただ自分たちの視点だけで「健全」かを安易に判断するのではなく、幅広い視野で見た場合にも「健全」と言えるかどうか、という姿勢で関わることが、プロのマネジャーや組織変革コンサルタントには求められます。

 

もちろん今の自分が完璧に出来ている訳ではないですが、今後も大切にしていきたい姿勢なのでブログに書いてみました。

 

※以下参考文献です

 

インテグラル理論入門I ウィルバーの意識論

インテグラル理論入門I ウィルバーの意識論

 

 

 

インテグラル理論入門?ウィルバーの世界論

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インテグラル・シンキング―統合的思考のためのフレームワーク

インテグラル・シンキング―統合的思考のためのフレームワーク

 

 

光の道を見出だす

仕事をしていると、まれに「これだ!」と光が差す瞬間があります。目の前の道が光で照らされたようなイメージです。

 

数日前も、この瞬間がありました。与えられたテーマについて、いろいろと考え、かつ、自分自身の中でも探究していたテーマがうまく合わさったのです。

 

久しぶりに、仕事とプライベートが融合する感覚がしました。まだ構想段階ですが、これが実現できればかなりインパクトを残せそうです。

 

しばらくはこのテーマにこだわり、探究とプロトタイプを繰り返していきます。ワクワクします。楽しみです。

継続して勝ち続けるコンピュータプログラムと人間性の関連について

先日ある勉強会に参加したところ、ある話をお伺いしました。それは、コンピュータ・プログラム同士を戦わせたシミュレーションについてのお話でした。

 

このシミュレーションの中で、継続して勝ち続けたプログラムには、2つの特徴があったとのことです。

 

  1. 紳士的である(自分からは決して裏切らない)

  2. 容赦する(根に持たずに、相手が裏切っても、再び協調する)

 

これは非常に面白いなと思ってお話をお伺いしていました。ふつう、コンピュータ同士のシミュレーションでは計算し尽して、裏の裏を掻いたもの勝ちという印象が強いという印象がありましたが、逆に紳士的なプログラムこそが本当に強いとのことです。

 

この話、実は人材採用の中では、既に言われている話で、例えば、グーグルやフェイスブックの採用は専門性やスキルよりも「人間性」や「謙虚さ」を重視して行われています。

 

また人材開発でもやはり同じような観点での研究・実践が進んでおり、上記のグーグルやフェイスブックだけでなく、最近ではインテルが「マインドフルネス」をテーマとしたプログラムを導入しています。

 

「マインドフルネス」を取りいれる背景としては、人間性の発達、周囲との良好なコミュニケーション、リーダーシップの発揮などを期待してのことです。

 

採用→人材開発と来ているので、次は組織開発や経営という観点で、この手の話が盛り上がるのかもしれません。今はまだ単独のコンセプトやアイディアが散在している状況ですが、今後は統計的な裏づけや理論的な整理が進むはずです。このステージになると一気に普及していくことの想定されます。

 

個人的にも興味がある分野なので、引き続きウオッチしていきたいと思います。

Samurai Venture Summitに参加してきました

今日はサムライインキュベートが主催の、第9回サムライベンチャーサミットというイベントのため、品川のMicrosoftに行ってきました。

 

目的は以下の2点でした。

 

  1. 起業家、経営者の方のお話を聞く、直に接することで、自身の意識と目線を上げる
  2. Edtech分野における事業アイディア練り

1についてはほぼ丸1日セッションに参加し、じっくりお話をお伺いすることができて、達成することができたと思います。

2についても、さすがにすぐのアイディアは生まれなかったものの、Edtech分野の特徴や現状を整理することができ、進むべき方向性のヒントを得ることができました。

 

また、他に印象に残ったことは、大企業、スタートアップ経営者の方が口を揃えて言っていた「リーンスタートアップ」の重要性です。これは、変化が激しすぎるため、ゴールから逆算して予測しながら事業を推進することが困難になってきているためです。

 

この「リーンスタートアップ」という概念は、以前はイノベーティブに事業を興すための哲学と方法論という文脈で語られることが多かったように思いますが、もはや起業の際には当たり前の前提となっている印象を受けました。そのぐらい数多くの人が口にしていました。

 

このイベントでは、セッション以外にも、色々な団体がサービスのお披露目もしていて、非常に熱気に溢れており、自分も近い内に見る側ではなく、見せる側に回りたいなと強く感じました。

NVC(非暴力コミュニケーション)を学ぶ その1

今日はこちらのイベントに参加してきました。そもそも、NVC(非暴力コミュニケーション)というのは、感情の奥にある「ニーズ」と言われる願いを受容し、そこからコミュニケーションを図れるようになるためのあり方とスキルの総称です。

 

このイベントに参加するまでは、コミュニケーションスキルの一種という見方が拭えなかったのですが、今日、NVCの思想背景を聞いていくことで、人間観にも踏む込むような深さを持つものであることが分かりました。

 

NVCの考え方やスキルが、学校や企業組織など、既存の組織システムに浸透していけば、中に居る人同士の関係性が著しく改善されていくと感じています。

 

本だけを読むとどうしてもスキルっぽく捉えられてしまうのがもったいない所です。エッセンスを掴んだ上で、NVCの持つポテンシャルを最大限発揮できるようなプログラムなり、ワークショップを考えていきたいと思います。

 

NVC 人と人との関係にいのちを吹き込む法

NVC 人と人との関係にいのちを吹き込む法

 

 

 

「なんでわかってくれないの!」と思ったときに読む本

「なんでわかってくれないの!」と思ったときに読む本

 

 

重要思考をするようになって起こった変化とは?

先週、一番学びになったのはK.I.T. (金沢工業大学)虎ノ門大学院戦略思考要論です。

 

集中講義が終わって数日経っているいま、頭の動かし方が変わってきていることを実感しています。

 

どのように変わってきているか、と言いますと「大事なことは何なのか?」を一番に考えるようになりました。

 

例えばこんな感じです。

  • 何か質問された際には「何に答えることが一番大事なのか?」「質問者にとって大事なことは何なのか?」
  • 考え事をする際には「結局どうなることが一番大事なのか?」
  • 話す際には「何を伝えることが一番大事なのか?」

 

こんな頭の動かし方を「重要思考」と言うのですが、これを活用することになってから、特に意識できるようになった点が3点あります。

 

まず、短時間で物事のポイントを押さえられるようになりました。また、一見すると矛盾するのですが、「重要なことを考える際には、重要でないこととの比較も、同時に頭の中で行われる」ため、全体を押さえやすくなります。(いわゆるMECE)最後に「なぜ重要なのか?」についても考えざるを得ないため、根拠付けの力も高まります。

 

ということで重要思考、とっかかりとしては「何が大事なのか?」を考えるだけというシンプルな思考法ですが、波及効果が高くオススメです。ロジカルシンキングがなかなか身に付かないとお悩みの方は、ぜひ一度試してみてください。

 

一瞬で大切なことを伝える技術

一瞬で大切なことを伝える技術

 

 

 

実例で必ず身につく! 一瞬で大切なことを伝える技術

実例で必ず身につく! 一瞬で大切なことを伝える技術