自己理解を深めることは、自己を最大限活かすために欠かすことのできない作業である

自己理解を深めることは、自己を最大限活かすために欠かすことのできない作業であると、この本を読んで感じた。

 

パーソナリティ障害―いかに接し、どう克服するか (PHP新書)

パーソナリティ障害―いかに接し、どう克服するか (PHP新書)

 

 本書は、パーソナリティ障害という「偏ったものの見方や考え方によって生活に支障が出ている状態」について記されている。読んでいくと、自分にも思い当たる節があり、障害という自覚が無い人こそ、読むべき本だと感じた。

 

僕に当てはまったのは2つ。「シゾイド」という型と「回避型」という型だ。

 

「シゾイド」の特徴としては以下のものだ。

 

他者への関心や関わりへの欲求が乏しく,根っから孤独が性に合っていることを特徴とするもの。喜怒哀楽の感情も乏しく,表情も平板な傾向があります。親しい友人はいないか、いても一人だけということが普通です。周囲からの評価には無頓着で,人がどう思おうとあまり気にしません。

 

「シゾイド」の人は、上記のような特徴があるため、周囲に無理に合わせていくよりは、自己の世界を探究していく方が向いているらしい。

 

次に「回避型」。

 

この人はこんな特徴があるらしい。「他人と何らかの関わりを持つ対人関係や社会活動を回避しようとする特徴を持つ性格行動パターンであり、他人に自尊心を傷つけられるかもしれないという『強烈な不安・心配』をいつも抱えている。回避性人格障害の人は自分に対しては『緊張感・自信の欠如・自己不確実感・無価値感』を感じ、他人に対しては『危惧感・不信感・劣等感・過敏性』を感じやすい傾向がある」

 

ちなみに、「回避型」の人には共感的なアプローチよりも認知行動療法の方が向いているらしい。これも自分によく当てはまる。

 

「回避型」の人には、主体性を尊重すること、回避の傾向を生活全般に当てはめないことが有効らしい。

 

本書を読んで、何だかとても気が楽になった。自分の持つ性格上のパターンが分かったため、このパターンに振り回されることが減りそうな手応え・感覚が掴めたからだ。

 

自分の性格のイヤな部分については、目を背けるのではなく、あえて直視する方が返って事態が好転する。直視する際も、本書のような理論やセオリーを頼りにしながら触れていくと、必要以上に傷つかなくて済む。