システム思考に感じる可能性とは

ここ数ヶ月「学習する組織実践研究会」に参加している。毎回気づきと学びがあり、非常に楽しみにしている勉強会の一つである。

 

さて、この「学習する組織」の肝となる概念が「システム思考」であり、個人的な注力テーマにもしている。しかし、やや取っ付きにくく、本を読んだりしてもなかなか実践に結びつかなかった。

 

ただ、学びを深めていく内にシステム思考になぜ可能性を感じるのかが、言語化できるようになってきた。それは「思考をベースにしながらも感情にアプローチできる点」である。

 

通常の思考法では、感情を一旦除くことが前提になっている。これは物事を分析する際には非常に重宝するのだが、行動に対する前向きなエネルギーを奪う危険性を秘めている。だから、人間の感情や想いが原因になっている場合、論理的思考は良さを発揮しにくい。

 

一方、システム思考においては、最初、単純な物事をテーマにしていても、自然と感情面の問題が出てくることに気づいた。そして、そのさらに奥には「メンタルモデル」と呼ばれる思い込みが潜んでおり、これが事態突破のカギであることに気づくことができる。

 

僕は思考系が優位なタイプで、感情面のアンテナが弱い人間であり、うまく感情を表現できなかったり、感情にアプローチすることに難しさを感じている。ただ、このシステム思考を使えば、入り口は思考でも、徐々に感情にアプローチでき、その点を非常に気に入っている。

 

だから、企業のように感情面を扱うことがタブー視されがちで、かつ、本来は感情面に問題の所在や原因がある場でこそ、システム思考は効果を発揮するはずだ。

 

昨日の「お互いの世界の統合・融合」というキーワードにも親和性がある考え方なので、どうにか広げていきたいものの一つである。